”食肉流通の原点を探る” 京都市中央食肉市場の見学実習を実施しました


食農ビジネス学科食品流通研究室
UPDATE 2026-03-16

 2026年3月13日、食品流通研究室のゼミ生5名と引率の戴講師が、京都市中央食肉市場を訪問しました。当研究室では、食肉流通の構造を深く理解するための重要な機会として、同市場の見学を継続的に実施しています。

現場で知る、食卓へ届くまでの道のり

 まず、紹介DVDと解説で市場の基本情報を学んだ後、場内へと向かいました。牛のと畜から解体、部分肉への加工、そして熱気あふれる「枝肉のセリ」までを一連の流れで追う中で、学生たちは普段目にすることのない流通の最前線を目の当たりにしました。
 現場を直接歩き、市の職員の方々と意見交換を重ねることで、学生たちの関心は単なる仕組みの理解から、より深い本質的な学びへと移っていきました。



命の尊さと、技術・仕組みへの敬意

 今回の見学の大きな意義は、「命をいただくこと」の尊さを学ぶとともに、その命を確かな技術で「食材」へとつなぐプロフェッショナルの存在を実感することにあります。
 と畜や解体、加工に従事する方々の高度な技術と、徹底した衛生管理がなければ、私たちの食卓は成り立ちません。一頭一頭と真摯に向き合う現場の方々の姿を間近にし、学生たちは食肉を支える仕事の重みと専門性への敬意を深く刻んでいました。

公設市場が担う「公正な取引」と社会的責任

 さらに、見学のハイライトであるセリを通して、学生たちは公設市場の真の役割を学びました。
 この市場は、高度な処理機能を備えるだけでなく、セリによって日々「適正な価格」を発見し、その情報を発信することで取引の透明性を確保するという、極めて重要な役割を担っています。公正な取引が行われる場があるからこそ、食肉流通の円滑化と安定化が図られ、生産者から消費者までが守られています。
 「当たり前」に肉が届く背景には、現場の献身的な仕事と、公正な経済活動を支える公設市場という仕組みの両輪がある。その重要性を再認識する、極めて貴重な機会となりました。

実践的な学びを次の一歩へ

 興味津々に現場を見つめ、熱心に質問を投げかけた今回の経験は、学生たちにとって教科書では得られない大きな財産となりました。この現場で感じた「命の重み」と「流通を支える使命」を、今後の研究活動の確かな糧にしていく予定です。

食品流通研究室(戴講師ゼミ)が「みずほファーム直売所」を訪問し、地域農業の活性化に向けた産学連携の模索をスタートしました


食農ビジネス学科食品流通研究室
UPDATE 2026-03-13

 2026年3月11日、食農ビジネス学科の食品流通研究室(引率:戴容秦思講師)のゼミ生4名が、京都府亀岡市にある「有限会社みずほファーム 直売所西別院店」(https://mizuhofarm.jp)を訪問しました。

今回の訪問は、地域農業の存続と「関係人口」の創出を目指す同社と、実学としての研究・社会活動を深めたい本学研究室との、今後の本格的な連携に向けた第一歩として実施されたものです。

地域の未来を若者の視点で描く

当日は、みずほファーム代表取締役社長の桑山直希氏、およびNPO近畿アグリハイテク理事(農林水産省産学連携支援コーディネーター)の矢野穣ニ氏より、直売所を拠点とした地域活性化への熱い想いをお話しいただきました。

桑山氏と矢野氏からは、「若者の参画や新鮮な視点を取り入れたい」という期待とともに、この直売所を大学生の研究活動や実務訓練の場として提供したいという、教育的視点に立った貴重なご提案をいただきました。


現場を観察し、新たな価値を構想する

自己紹介と趣旨説明の後は、学生たちによる初回の「ウォーミングアップ調査」が行われました。

◯ 店舗スタッフへの聞き取り調査
◯ 品揃えや陳列、POP広告の工夫の確認
◯ 来店客の購買行動の観察

学生たちは、実際の流通の現場を真剣な表情で分析。調査後の意見共有会では、現場で得た気づきやアイデアを出し合い、「これからどのような調査・検証を積み重ねれば、地域農業の力になれるのか」を熱心に議論しました。


今後の展望

食品流通研究室では、今回の訪問で得られた知見をもとに、具体的なコラボレーション企画の構想を進めていく予定です。教室での学びを地域課題の解決につなげる、学生たちの今後の活躍にご期待ください。

食農ビジネス学科 食品産業研究室(山本教授ゼミ)と地域マネジメント研究室(浦出教授ゼミ)の3年生が近江牛加工場の見学と加工体験を行いました


食農ビジネス学科活動報告
UPDATE 2026-02-18

2026年2月17日(火)、食品産業研究室・地域マネジメント研究室合同で近江牛食肉加工卸売業者 株式会社びわこフード(滋賀県近江八幡市武佐町27-1)を訪問しました。

 まず、加工場見学に先駆け、同社の“お肉博士” 喜多川氏から見学・体験時の諸注意とともに、枝肉の仕入や目利き、格付け等についてレクチャーを受けました【写真1】。格付けは、加工歩留まり(枝肉から骨・脂部等を取り除いた標準的な14~15部位がとれる割合)を示すA・B・Cのアルファベットと、サシの入り方など品質を示す1~5の数値の組み合わせからなること、前者は食肉卸売業者が仕入・価格評価を行う上で重要な意味を持つ一方、消費者にとって商品選択上重要な情報となるのが後者の数値であること、等を学びました。我々消費者は、一般に「A5」が「最高級品」と思いがちですが、実は「A5」も「B5」も品質は同等とのことです。お肉博士からは「A4とB5なら品質が上位のものはどっち?」とのクイズが投げかけられましたが、答えは「B5」です。この格付け・表示の意味を知ることができ、非常に勉強になりました。

 その後、白衣とヘアーキャップ、マスク、長靴を着用し、加工場へ移動しました。衛生管理が徹底されており、加工場(クリーンルーム)内に立ち入る前には手洗い・消毒の徹底は勿論、長靴の殺菌、エアシャワーによるホコリ・毛髪など異物除去を行います。加工場内では、天井から吊り下げられた枝肉を、複数の工員さんが分業しながら解体・加工処理を行い、部位ごとに切り分けられていく様子や、その真空加工処理、計量・ラベル貼付、冷蔵庫保管等の一連の作業を間近で見学しました【写真2】。肉に埋もれた骨や不要な牛脂を、器用な包丁さばきで取り除き、トリミングする姿は圧巻です。こうした枝肉から各種部位への裁断など一次加工処理されたお肉は全国の小売店や飲食店など需要者に仕向けられます。

 同加工場では、我々にとってより身近な最終製品(精肉)への加工ルームも備えており、参加学生も実際に包丁を持って肉の塊をスライスする二次加工に挑戦しました。牛肉を焼肉用やステーキ用等に加工する際は、魚(刺身)の包丁捌きとは異なり、押し切りが一般的で、参加学生は工員さんの指導を受けながら製品加工に取り組んでいました。

 今回のびわこフード訪問は、牛肉や近江牛の知識のみならず、一次・二次加工を体感し学ぶ絶好の機会になったものと思います。“お肉博士”の喜多川様はじめ当日ご説明・ご指導いただきました株式会社びわこフードの皆様に御礼申し上げます。