滋賀県長浜市の伝統産業(生糸の生産と和楽器の絃づくり)について学びました(地域マネジメント研究室)


食農ビジネス学科地域マネジメント研究室
UPDATE 2023-07-05

6月29日に、滋賀県長浜市木之本町にて、生糸の生産を行っている工房と、その生糸を用いて和楽器(琴や三味線など)の絃づくりを行っているメーカーを訪問しました。
長浜市は、浜縮緬に代表される絹織物のマチとして有名で、昔は織物の原料となる糸の産地として養蚕業が盛んでした。
カイコの繭から手作業で生糸を紡ぐ「糸取り」は江戸時代から続く伝統産業ですが、現在では訪問した「佃平七糸取り工房」だけになったそうです。
窓越しに、間近に座繰りの操糸の様子を見ることができます。窓越しに作業の様子を見ながら、糸取りをされている女性から直接色々とお話を伺うことが出来て、養蚕なんて全く知らないゼミ生にとっては、大変貴重な学びの場となりました。
ここで紡がれた生糸を使って和楽器の絃づくりをされている「丸三ハシモト株式会社」も訪問しました。
ちょうど、最後の方の工程である「節とり」と「糊引き」の作業をされている現場を見学させていただきました。
全国でも和楽器の絃づくりを行っている会社は3軒程度とのことで、これまた貴重な現場を見ることが出来ました。黄色の糸(絃)がピンと張られた作業場は、空気も張り詰めた雰囲気で、ゼミ生一同緊張な面持ちで、社長さんから色々とお話を伺いました。
養蚕業の衰退、製糸業の衰退が進む中で、原材料確保、後継者(人手)の確保などの課題を抱える伝統産業の継承の難しさを学びました。